丸善雄松堂

事例紹介

コンビニと書店の融合。オリジナリティを追求しつつ、女子大ならではのキャンパスショップづくりを

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丸善キャンパスショップ実践女子大学渋谷キャンパス店

業種
教育・研究機関
ニーズ

東京都渋谷区と日野市にキャンパスを構える実践女子大学様は、1899年に「女性が社会を変える、世界を変える」という強い信念の下設立され、2020年で創立121年を迎える伝統ある女子大学です。学生数は大学・短期大学合わせて約5,000名近く。一般女子教育の先駆者である学祖・下田歌子の理念を受け継ぎ、きめ細やかな教育や女性のためのキャリア教育など女子大ならではの教育を実施。社会で活躍する自立した女性の育成に力を入れています。今回は、実践女子大学渋谷キャンパスのキャンパスショップ運営を当社が委託した事例をご紹介します。

丸善雄松堂の独自色、コンビニと書籍を融合させたショップを提案

東京都渋谷区の文教地区に位置する実践女子大学渋谷キャンパスは、文学部・人間社会学部・短期大学部の学生の学び舎です。当社が実践女子大学様に運営を提案する機会をいただいたのは、この渋谷キャンパス9Fに位置するショップです。

実践女子大学様との取引は2019年度までは図書館関係の業務が中心でしたが、2020年度から教科書販売も行ってほしいという要望があり、当社にお任せいただくこととなりました。大学の教務課などとコミュニケーションが増えていく中で、大学の理事とお話する機会があり、そこで大学の食堂業者を入れ替えたいというニーズを伺いました。以前の食堂業者はショップの運営もセットで行っていたのですが、当社は食堂運営を行っていないため、ショップの運営だけをお任せいただけないかと提案しました。
教科書販売の委託を行っている当社がショップ運営を行うことによって、単なるコンビニではない、コンビニに書籍を融合させたショップとすることで学生の利便性もあがると考えたためです。
この提案が受け入れられ、食堂は食堂の業者、ショップは当社が運営する運びとなりました。

女子大ならではのキャンパスショップづくりに注力

これまでの実践女子大学様のショップは女子大ということで、コスメなどに力を入れていました。当社がコンビニと書籍を融合させた新たなショップをオープンするにあたって、コスメなど力を入れてきたラインナップは維持したいとのご要望が実践女子大学様からありました。

当社が扱うものは書籍であったため、コスメの販路を見いだすことは新たな挑戦となりました。展示会などに参加し、さまざまな業者と打ち合わせを重ね、おしゃれな輸入雑貨などを取り扱う業者と取引することに。それによって、前業者のコスメのラインナップを維持しながら、さらに女子大生に人気の商品の仕入れが可能となりました。

また、女子大のキャンパスショップということで外観にもこだわってほしいとのご希望がありました。依頼があってからオープンまで非常に短期間での準備であったため、大きな改装をすることもできず、工夫が必要でした。この要望に対しては、当社の空間づくりを担当する部署と協働し、外観のガラスのデザインや店内の棚周りを工夫することで、スタイリッシュな店舗づくりを実現。学内のショップでありながら、通る際に目を引くデザインとしました。

限られた売り場面積を有効活用しつつ、「知とまなび」のショップに

大学内のショップということで、やはり重視されるのは「知とまなび」。その点に関しては当社の強みや特色を活かせる分野です。

大学の外に行けばコンビニはたくさんあります。当社が受託したからには、外のコンビニと大きく差別化を図れる部分は書籍です。
しかし、限られた売り場面積で以前の商品ラインナップを維持しつつ、当社の独自色である書籍を展開することは大きな課題でした。

大学側とも話し合いながら、学生が必要とする商品を取捨選択すると同時に、書籍コーナーをより充実させるため、新刊や雑誌などは店内に置き、その他はe-honというオンライン書店システムを導入。店内に置いていない本でも気軽に注文できる工夫を行いました。e-honを利用して本を購入することで、注文した本が直接ショップで受け取れる仕組みです。学生が本を取りに来たついでにショップでお菓子やコスメを買うというプラスアルファの購買も狙いの一つです。
また、女子大にある書籍コーナーということで、旅行や料理、資格に関する本は実際に店内に配置しています。その他の大学で売れ筋の本などもラインナップに入れています。
さらには、大学生に欠かせない就職本やSPIの本などもまんべんなくラインナップし、売り場面積は限られていますが、幅広い分野の書籍を扱っています。
ショップを利用する学生が、必ず立ち止まるような書籍コーナーとなっています。

しかしながら、このショップは新型コロナウイルスの影響によりオープンが遅れ、2020年6月時点、大学の後期日程に合わせたオープンが予定されています。実際に学生にとって利便性が高いショップであるか、商品ラインナップに問題はないかなどについてはまだ答えが出ていないのが現状です。ショップがオープンすると、また新たな課題が出てくるため、それにどのように対応すべきかを考える必要があります。

大学にとってのベストパートナーを目指して

今後は、この事例を切り口として、書籍だけに限らず当社が大学にとってのベストパートナーとなることを目標としています。以前扱っていたのは図書館の書籍中心でしたが、教科書販売や、今回のようなショップの運営にも関わることによって大学のパートナーとして発展していくことができると考えています。当社にはその助けとなるさまざまなプランやノウハウがあるため、この難しい時代を大学が乗り切るためにどうすればいいのか共に考えていけるベストパートナーでありたいと思っています。

ショップも、コンビニに書籍を融合させたことで、今まで以上に多くの学生に利用してもらいたいと思っています。接客なども含めて提供するサービスを常に向上させることで、利用者である学生はもちろんですが、依頼主である実践女子大学様にも満足していただけるものとすることが目標です。

ショップの強みの一つは、ダイレクトにお客様の要望を受けて解決できること。これによって、お客様との距離も近くなります。そこで、ショップを「営業拠点」とすることで情報源としての価値もあり、お客様により質の高いサービスが提供可能です。

今回のような女子大ならではのキャンパスショップを運営するノウハウを培うことで、今後、同様の事例に活かしていくとともに、新たな挑戦の足がかりになればと考えています。

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