丸善雄松堂

事例紹介

司書講習の事務業務を支援し、SNSを活用した広報活動を展開。幅広い年齢層の受講者獲得に貢献。

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別府大学

業種
教育・研究機関
ニーズ

別府大学は、1908年(明治41年)に母体である豊洲女学校が創設されてから2020年で112年を迎える伝統ある大学です。別府大学では、地域に貢献できる大学を目指し、地域の将来を担う人材の育成に力を入れています。その別府大学において、1961年以来半世紀にわたって文部省(現:文部科学省)から委嘱され、開催されている司書講習。長きにわたって開催されている別府大学司書講習の事務業務を当社が委託されている事例をご紹介します。

半世紀以上続く伝統ある別府大学の司書講習

司書講習とは、司書になるための資格取得の短期集中講習を指し、大学の夏季休業中の約2ヶ月にわたって開催されます。2019年度は、全国において別府大学を含め、7大学で開催されました。(2020年度からは6大学での開催予定です。)

別府大学の司書講習の歴史は古く、1961年に開講して以来2019年で56回目の実施となります。「司書講習の別府大学」と言われるまでに高い評価を得、地方大学でありながら長期間講習を継続し、多くの方から支持されてきました。開講以来、2019年度までの全修了者数は、司書が7,023人、司書補が3,528人となっています。最適任者を招聘し、講習を充実させたり、司書の演習科目では講師の目がまんべんなく行き届くようクラス分けをしたりなど、別府大学司書講習ならではの特色を活かすよう努められておられます。

当社は以前にも図書館業務委託のお話しを頂いたことがありました。2018年度には近年の丸善雄松堂図書館業務委託実績に一定の評価を頂き、あわせて同じ図書館で行う司書講習事務業務の提案を受け入れて頂き、2019年度より両業務一体となる新しい委託業務を運営する事になりました。

スタッフ教育に注力。多岐にわたる業務もスムーズに遂行

当社が委託された司書講習の事務業務は多岐にわたります。業務は、開講前に行うもの、開講期間中に行うもの、講習終了後に行うものに三分され、具体的には下記のようなものが挙げられます。

〈開講前業務〉
対外的な広報活動、講師との連絡・調整、受講申込受付、受講生のデータ入力、受講料の管理他

〈開講期間業務〉
開講式案内、講義資料印刷・配布、受講実施状況管理、授業実施状況の管理、出席簿の準備・確認、講師接遇他

〈講習修了後業務〉
成績データ入力・整理・管理、文部科学省への報告書類作成、修了証書の作成・発行他

これらの業務をスムーズに遂行するため、まずはしっかりとしたマニュアル作りを行い、さらにスタッフ教育に力を入れ、2019年度の講習は滞りなく行うことができました。

受講生減少の対応策としてSNSなどを広く活用

現在、司書講習の受講生は通信教育などの普及により全国的に減少傾向にあることが、課題の一つとして挙げられました。

この課題の解決策として、学生に公式キャラクターを公募し、SNS(Instagram、Twitter、Facebook)を開始。若年層に対してはInstagramを通して、年配の方にはFacebookを通して呼びかけを行っています。SNSでは、親しみを持ってもらえるよう、キャラクターを「ベリベさん」というゆるキャラに設定。4コマ漫画をSNS上に掲載するなどさまざまな工夫を行い、大学を卒業したばかりの方から子育てが一段落した主婦層まで、幅広い年齢層の受講者獲得を目指しています。

SNSを開始してから、「いいね!」などを多くの方からいただいており、一定の手応えを感じていますが、今後さらに認知度を高めるための工夫を行っていきたいと考えています。例えば、世界的にも有名な温泉地である別府という地の利を活かした広報活動の展開です。約2ヶ月間温泉地で過ごせるという利点をアピールし、シニア層の獲得も目指していきたいです。

また、当社ホームページにおいても広報活動を展開。その他、昨年は九州にあるキャンパスショップや九州・沖縄・中四国の丸善ジュンク堂の店舗においてポスター掲示するなどさまざまな場所から別府大学司書講習にアクセスできる工夫を行いました。

さらには、別府大学司書講習のホームページもリニューアルされました。今まで行ってこなかった新たな取り組みに挑戦し、受講生獲得に努めています。

別府大学司書講習のホームページはこちら

現在図書館業務も委託されているため、図書館自体の発信力を強めることで、併せて司書講習の発信力も強化されるのではないかと考えています。

緊密なコミュニケーションで連携体制を確立。頼りになる存在に

現在、2019年度司書講習の事務業務1回のみの実績ですが、業務も問題なく行うことができました。初年度ということでさまざまなことが手探りの状態でしたが、別府大学様と密にコミュニケーションを図ることで、協力体制が構築できました。

2020年度の司書講習は、新型コロナウイルスの影響により実施されませんが、来年度以降また実施されることがあれば、初年度の経験を活かし、業務もよりスムーズに行うことができると考えています。

司書講習事務業務を進めるにあたり、別府大学様と信頼関係を構築できたことがプロジェクトの最大の成果です。この成果が得られたのは、スタッフ教育に尽力した結果だと考えています。スタッフ一人ひとりが、会社を背負って大学から業務委託をされているということをしっかりと理解し、自覚を持って働くという点に重点を置いた教育を行った効果が得られました。

今後もこの事例で培ったノウハウを活用し、幅広いビジネスチャンスにつなげていくとともに、司書講習の事務業務のさらなる充実を図っていきます。

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