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まなびの世界が楽しくなる
「知とまなびのイベント」開催レポート

連載

2021年02月24日

SDGs100人カイギ Vol.15　世界を変える、ジェンダー平等の挑戦。

世界を変える、ジェンダー平等に挑戦するSDGsの活動

「SDGs100人カイギ」は、こども国連環境会議推進協会（JUNEC）と大日本印刷株式会社、丸善雄松堂株式会社が共同で企画・進行するプロジェクトです。2030年までに本気で世界を「変える」ことを目標として、さまざまな活動をしている「100人の話」を起点に、クロスジャンルで、ゆるやかな人のつながりを生むイベントを開催しています。

2月24日、第15回目として「世界を変える、ジェンダー平等の挑戦。」をテーマにオンラインイベントを開催しました。それぞれの立場からジェンダー平等に挑戦する4名（特定非営利活動法人Gender Action Platform理事の斎藤万里子さん、内閣官房内閣人事局企画調整官の永田真一さん、豊岡市ワークイノベーション推進室室長の上田篤さん、アクセンチュア株式会社ビジネスコンサルティング本部MDの秦純子さん）にご登壇いただき、SDGs17項目の中でも日本が特に達成度の低いジェンダー平等について、具体的に取り組んでいることをお話しいただきました。

今回は、全国から計115名（Zoom 36名、YouTube Live 69名、講師・スタッフ10名）がご参加くださいました。中高生も2割ほどおり、本テーマの全世代性が感じられました。

性別にかかわらず誰もが個人として活躍できる社会に向けて

ゲストスピーカーの皆さんより、各々の施設・団体におけるSDGsへの取り組みをご紹介いただきました。

まず、斎藤さんより、Gender Action Platformにおける活動についてご紹介いただきました。「ガールズエンパワーメント」という言葉で表されるように、女性が意思をもって活動できるための「女性のエンパワーメント原則（Women's Empowerment Principles／WEPs）」など、世界基準でのジェンダー課題の解決を目指し、企業への導入に力を入れてられているとのお話がありました。

次に、永田さんより、現在社会に見られるジェンダーギャップを具体的な事例とともに提示いただきました。その中では記憶に新しい政治家の失言問題をはじめ、政治以外にもさまざまな領域で生じているジェンダーギャップについて語る舌鋒は鋭く、また、内閣官房で取り組んでいる「霞が関のパパたち写真展」や、男性の育児休暇取得推進などについてもご紹介いただき、性別にかかわらず誰もが個人として活躍できる社会を創っていきたいという想いが伝えられました。

そして、上田さんからは、兵庫県豊岡市において、高校卒業後の若者が、大学進学などを理由に一度土地を離れた後、特に女性の戻ってくる割合が少ないことを重要視し、その要因と考えられるジェンダーギャップの解消に向けた取り組みが紹介されました。豊岡市における女性のキャリアを分析し、偏った職種に当てられることが多い状況からキャリアパスを是正し、また、女性向けの自己理解・他者理解ワークショップを開催するなど、女性たち自身が声を上げて良いと思える街に向かおうとする力強いお話をいただきました。

最後に、秦さんより、アクセンチュアにおけるジェンダーダイバーシティの取り組みについてお話しいただきました。プロジェクトチームで働くことが多い中、女性が1人しかいないことでの働きにくさや、育児休暇取得後に復職がしにくいなどの課題解決に向けた、3Rスポンサーシッププログラムやアンコンシャス・バイアス研修、関連ワークショップなど、企業として取り組むジェンダー平等の活動を詳細にご紹介いただきました。

これまで、言葉では知っていても、具体的な活動をもって「わかる」ことや、自分自身で行動するところまでは中々踏み出すことができなかった方も多いのではと思いますが、イベント中に、参加者の皆さんが質問や意見を投稿できるUMUにはたくさんのコメントが集められ、休憩時間中にも議論が飛び交うほどでした。今回の4名のお話が参加者の皆さんを刺激し行動を生みだす、大変貴重な機会になりました。

イベントの最後はグラフィックレコーディングでイベントを振り返り

まなびを広げるブックセッション

丸善雄松堂が主催する「知とまなびのイベント」では、各回のおわりにその日のイベントテーマに合わせて選書した本をブックセッションの形でご紹介しています。当社オリジナルの選書で、これまでに経験したことのない本との新たな出会いをお楽しみください。

「SDGs100人カイギ Vol.15　世界を変える、ジェンダー平等の挑戦。」ブックセッションより