丸善雄松堂

連載

2021年09月12日

「喫茶 理文路(りぶろ)」オープン ~日本におけるブックカフェの先駆け~

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喫茶「理文路」の様子

いまでこそブックカフェは珍しいものではないが、丸善は実に五十年以上前から書店のなかにカフェをつくってきた。1966年、日本橋店にオープンしたカフェは、イタリア語で書物を意味する「libro」からとって、「喫茶 理文路」と名づけられた。その後「理文路」は名古屋や岡山、仙台、札幌と全国の主要店舗にも展開されていった。

現代のブックカフェは書籍を買いに訪れた顧客がくつろぐ場所という意味合いが強いものの、丸善の「理文路」はむしろ文化人が交流するサロンのような場として機能していた。当時も丸善には大学教授や研究者が訪れることが多く、かつて「丸善の二階」がそうであったように、知を交流させていくことを企図していたのだ。現在丸の内本店四階にあるカフェも、作家と編集者の打ち合わせに利用されている。

本と知と人を結びつけることで新たな出会いを生み出そうとする精神は「本のある場」のプロデュースや、本を通した地域創生などに、いまも脈々と受け継がれているだろう。

1966年(昭和41年)

執筆者

まなびのつながり編集部

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