學鐙 冬号(Vol. 120 No.4) 特集: はたらくを繙く 2023年12月05日 定価: A5判 250円(税込) PR誌『學鐙』は、1897年[明治30年]3月に創刊し、現在まで続く日本初の 企業PR誌です。初代編集長は作家・文芸評論家として活躍していた内田魯庵 で、執筆者には坪内逍遙、夏目漱石、井上哲次郎らが名を連ねました。2010 年以降の企業グループ再編により、2011年3月~2023年3月は丸善出版(株)よ り発行、2023年6月から丸善雄松堂(株)(2016年丸善(株)が商号変更)が発行し ています。創刊時から続く「広く日本の文化に寄与し、世界の文化受容の窓 口となる」という一貫した編集姿勢は変えず、今後より複雑化していく未来 に向けて、「未知に光をあて、先の見えない時代を照らす小さな知の灯火 (鐙)となることを目指します。 購入【冊子・電子版】 購入【冊子・電子版】
今号の特集について 今号の特集は「はたらくを繙く」といたしました。 「働く」を取り巻く現状は、日々目まぐるしく変わっています。気忙しい世間に取り紛れ、私たちはその本来を思うことを忘れつつあるのかもしれません。人間が連綿と紡いできた「働く」という営為の本質とは、一体どこにあるのでしょうか。 本号では、多彩な書き手それぞれの「働く」について、日常の覆いを解き、その先にある本質に迫るべくご論考いただいています。
特集 働くこと、開かれていること 田中 優子(法政大学名誉教授・江戸東京研究センター特任教授) 働くこと、休むこと 松村 圭一郎(岡山大学文学部准教授) 「ひとのこと」という仕事 嶋田 博子(京都大学公共政策大学院教授) 人類の可能性を拓く先鋭的なイノベーターの所在 西村 勇哉(NPO法人ミラツク 代表理事・株式会社エッセンス代表取締役) 「パラレルキャリア」という未来の働き方 ナカムラクニオ(美術家・金継ぎ作家) はたらくを生活に溶かす 平田 はる香(株式会社わざわざ 代表取締役) 能楽師の職業論 安田 登(能楽師)
連載 学究余話 大学教員系Vチューバー ゾンビ先生 岡本 健(近畿大学 総合社会学部/情報学研究所 准教授) 知の生まれる場所 心地よい居場所 藤江 和子(家具デザイナー) 科学と生きる ワークライフ、そして充足感のバランス 五十嵐 杏南 (サイエンスライター) 書物とともに 回想のビブリオフィル エリク・ジェラルド・スタンリー 髙宮 利行 (慶應義塾大学名誉教授)
書評 文芸季評 理想の仕事と読書と出会うために ー ファン・ボルム『ようこそ、ヒュナム洞書店へ』 渡辺 祐真(文筆家・書評家) 文芸季評 袋小路の日常を生きる ー 高瀬隼子『いい子のあくび』評 水上 文 (文筆家 ・文芸批評家) これから読む本 『指輪物語』全9巻 田尻 久子(橙書店 店主) 横談書評 『ワイン知らず、マンガ知らず』 原 正人(翻訳家) 丸善出版刊行物書評 『雪と氷にすむ生きものたち ー 雪氷生態学への招待』 湯本 貴和(京都大学名誉教授・日本生態学会前会長) 丸善出版刊行物書評 教育哲学事典 加野 芳正(香川短期大学学長・元日本教育社会学会長)