學鐙 春号(Vol. 121 No.1) 特集: いまそこにある問いと謎 2024年03月05日 定価: A5判 250円(税込) PR誌『學鐙』は、1897年[明治30年]3月に創刊し、現在まで続く日本初の 企業PR誌です。初代編集長は作家・文芸評論家として活躍していた内田魯庵 で、執筆者には坪内逍遙、夏目漱石、井上哲次郎らが名を連ねました。2010 年以降の企業グループ再編により、2011年3月~2023年3月は丸善出版(株)よ り発行、2023年6月から丸善雄松堂(株)(2016年丸善(株)が商号変更)が発行し ています。創刊時から続く「広く日本の文化に寄与し、世界の文化受容の窓 口となる」という一貫した編集姿勢は変えず、今後より複雑化していく未来 に向けて、「未知に光をあて、先の見えない時代を照らす小さな知の灯火 (鐙)となることを目指します。 購入【冊子・電子版】 購入【冊子・電子版】
今号の特集について 今号の特集は「いまそこにある問いと謎」といたしました。 昨今「問い」の重要性が様々な場面で提起されていますが、今回は現代を生きる探求者たちの日常生活・研究生活における「問い」や「謎」に着目しました。 私たちの日常からは程遠い世界や、身近だけれど知らない世界の謎、さらには「問い」そのものや独自の探求方法などについて多彩な執筆陣にそれぞれの視点からご寄稿いただきました。
特集 永劫の謎に直面する日々 林 望(作家・国文学者) 謎スランプと「インナーネット」 高野 秀行(ノンフィクション作家) 超高齢社会における図書館をめぐる問い 吞海 沙織(筑波大学副学長・附属学校教育局教育長) 「演じる音楽」という謎 川島 素晴(作曲家・国立音楽大学准教授) 生き残りをかけた「宿主操作」と「寄生」 成田 聡子((株)日本バイオセラピー研究所筑波研究所 所長代理) ウンコを自分事として引き受け直す 湯澤 規子(法政大学人間環境学部教授) 忍ぶもの、解き明かすもの 山田 雄司(三重大学人文学部教授・国際忍者研究センター副センター長) 日本最初の切手にはなぜ龍が描かれたのか 内藤 陽介(郵便学者・作家)
連載 学究余話 (3)観測天文学者の個人的宇宙ー時間はつくるもの 家 正則(日本学士院会員・国立天文台名誉教授・総合研究大学院大学名誉教授) 知の生まれる場所 (4) 散歩道で考える 永江 朗(ライター) 科学と生きる (4)身の回りのベビーブーム 五十嵐 杏南 (サイエンスライター) 書物とともに (4) 回想のビブリオフィル I・A・リチャーズ 髙宮 利行 (慶應義塾大学名誉教授)
書評 文芸季評 文学とは何か? 巨大な謎に挑む実験室 ー 山本貴光『文学のエコロジー』 渡辺 祐真 (文筆家・書評家) 文芸季評 オープン・リレーションシップ、「独占しない」恋愛の形 水上 文 (文筆家 ・文芸批評家) 一書三評 リサーチのはじめかた―「きみの問い」を見つけ、育て、伝える方法 宮野 公樹(学問論・大学論 研究者)、平山 亜佐子(挿絵蒐集家・文筆業)、酒井泰斗 丸善出版刊行物書評 『知識ゼロからの東大講義 ー そこが知りたい! ヒトの生物学2時限目』 仲野 徹(隠居・大阪大学名誉教授) 丸善出版刊行物書評 講談事典 神田 伊織(講談師)