學鐙 夏号(Vol. 122 No.2) 特集: 見えない線の向こうへ 2025年06月05日 定価: A5判 250円(税込) PR誌『學鐙』は、1897年[明治30年]3月に創刊し、現在まで続く日本初の 企業PR誌です。初代編集長は作家・文芸評論家として活躍していた内田魯庵 で、執筆者には坪内逍遙、夏目漱石、井上哲次郎らが名を連ねました。2010 年以降の企業グループ再編により、2011年3月~2023年3月は丸善出版(株)よ り発行、2023年6月から丸善雄松堂(株)(2016年丸善(株)が商号変更)が発行し ています。創刊時から続く「広く日本の文化に寄与し、世界の文化受容の窓 口となる」という一貫した編集姿勢は変えず、今後より複雑化していく未来 に向けて、「未知に光をあて、先の見えない時代を照らす小さな知の灯火 (鐙)となることを目指します。 購入【冊子・電子版】 購入【冊子・電子版】
今号の特集について 本号の特集テーマは「見えない線の向こうへ」です。 私たちの暮らしの中には、目に見える線もあれば、気づかぬうちに存在している線もあります。 2025年には大阪・関西万博が開催され、国や文化の垣根を越えた交流が進む中、本号では、分野や既成概念の枠を越え、新たな地平を切り拓く試みをご紹介します。 常識や限界にとらわれない、自由で多彩な「線」のあり方を、先生方のご論考を通じてお届けします。
特集 マタギドライヴ 落合 陽一(筑波大学デジタルネイチャー開発研究センター長) アホの境界・生の限界 町田 康(作家) 国立国会図書館が目指す知の基盤 倉田 敬子(国立国会図書館長) 挑戦を「もっと」自由に 仲谷 善雄(学校法人立命館総長・立命館大学学長) お化け電話の音声 横山 泰子(法政大学理工学部 教授) 人の「海」へ アサダワタル(文化活動家) 「ドラえもん」の境界線 大澤 正彦(日本大学文理学部 情報科学科 准教授) 抵抗としての縁食 藤原 辰史(京都大学人文科学研究所 教授)
連載 学究余話 カーテンの向こう側 櫻井 武(筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構 教授) 知の生まれる場所 「小さな庭」から「大きな都市」を考える 宇野 常寛(批評家・「PLANETS]編集長) 科学と生きる 時間のネットワーク構造 全 卓樹(理論物理学者・随筆家) 書物とともに 回想のビブリオフィル ニール・リプリー・ケア 髙宮 利行(慶應義塾大学名誉教授)
書評 文芸季評 世界文学の中で和歌は特殊なのか?ー『凍れる美学』 渡辺 祐真 (文筆家・書評家) 文芸季評 女性たちの「安全」な空間における暴力ー木村紅美『熊はどこにいるの』 水上 文 (文筆家 ・文芸批評家) 丸善出版刊行物書評 なぜイノベーションは起こらないのか 内平 直志(北陸先端科学技術大学院大学特任教授) 丸善出版刊行物書評 AYA世代がん患者のこころのケア 清水 研(がん研究会有明病院 腫瘍精神科部長)