2016年8月にオープンしたDNPプラザは、大日本印刷株式会社が運営する、ショップ＆カフェ、フォトゾーン、イベントゾーンといったさまざまな“ワクワク”が体験できる複合施設です。丸善雄松堂は、その立ち上げ当初から空間演出、選書・書籍供給、企画・運営に携わっています。
暮らしのアイディアが見つかるDNPプラザとは
DNPプラザは、現在B1Fに東京アニメセンター in DNPプラザ、1Fにショップ＆カフェとフォトゾーン、2Fにイベントゾーンを有する体験型複合施設として利用者が日々“ワクワク”を体験できる複合施設です。
B1Fの東京アニメセンター in DNPプラザは、クールジャパンの発信拠点、クリエイターの育成などを目的に2017年10月にオープン。
1Fのショップでは、全国から集めた選りすぐりの食品と相性の良い書籍を販売。カフェでは、有機栽培の豆を使用したホットコーヒーや季節限定ドリンク、スイーツなどを取り揃え、フォトゾーンでは、スマホに撮り溜めた写真データを、分割やカレンダーなど充実のプリントメニューで楽しめます。
2Fイベントゾーンでは、トークイベントやワークショップなど、幅広い世代の方々が一緒に楽しめる企画を開催しています。
大学の書店や図書館、文化施設などをはじめ、多様なまなびの場を企画・運営してきた丸善雄松堂は、「知とまなびのコミュニティ」の考え方のもと、DNPプラザの空間演出から、選書、企画・運営までをトータルで担っています。
さまざまな企画やサービスを展開し、新たな価値を生みだす挑戦を
DNPプラザでの企画には、大日本印刷株式会社の各部署や多くのグループ会社が参加しています。
この場所は、DNPグループの単なる製品展示（ショールーム）の場ではなく、新しい事業を生み出すための生活者との身近な接点を目指しており、どのような商品やサービス、売り方が効果的か、日々試行錯誤が繰り返されています。
知的好奇心やまなびの機会を通じて形づくられる「知とまなびのコミュニティ」をフィールドとして、新たな価値やサービスを提供することを目的に参画した丸善雄松堂としても、それをいかに一般消費者に伝え、継続的に利用していただくかを考え続けています。職場や地域などにおいてもコミュニティの活性化の重要性が注目されていますが、丸善雄松堂もコミュニティを活性化させる仕掛けづくり（企画）、効果的な成果を生むための空間づくり（デザイン）、場を円滑に動かす人（運営）の観点からさまざまな取り組みをしています。
丸善雄松堂の魅力ある店舗づくりのノウハウを活かし、さらなる深化を目指す
施設の運営には、丸善雄松堂の魅力ある店舗づくり、業態開発をする当社のショップ・システム・プロデュース（SSP）事業部のノウハウが活かされています。利用者が、また足を運びたくなるよう、スタッフがアンケートを取り、お客様の生の声をショップの陳列やPOPの制作、商品の仕入れ等にも反映させています。
また、ショップを運営していく中で、新たな「気付き」を得ることもできました。ショップでは丸善雄松堂の得意とする「本」も取り扱っていますが、実際に来店された方の多くは食品のみを購入されることが多く、あまり本の売れ行きが良くありませんでした。そこで、その食品に直接関係する内容だけでなく、そこから連想される色や形といったイメージや、食べるシーンなどを想像して選書に反映したところ、お客さまに意外性やユニークさが認められ、本と食品のついで買いやまとめ買いが増えていきました。そうしたアイディアは、取引先への企画提案などにも活かされており、試したことが新たな価値につながっています。
「知とまなびのコミュニティ」を活性化する、さまざまな活動
「知とまなびのコミュニティ」の活性化に向けた丸善雄松堂の活動のひとつとして、２Fのイベントゾーンでは、さまざまな分野の第一線で活躍される講師陣と連携し、まなびの世界が楽しくなるイベントや講演、ワークショップを定期的に主宰しています。現在、Web上の申し込みシステムのコミュニティ登録者数は、約1,000名となり、年齢や所属を超えて多くの方に支持していただいています。
また、これは丸善雄松堂が「知りたい、学びたい」と考えている人に有意な情報を発信できている数字でもあり、「知とまなびのコミュニティ」の形成に大きく貢献するものです。認知度も日増しに高まってきている実感もあり、さらにコミュニティとしての輪が広がることが予想されています。
「知とまなびのコミュニティ」を支える価値観とは
前述のようにDNPプラザは今まで世の中になかった企画やサービス、空間が複合的に共存し、新しい価値が提供されている場です。
さまざまなサービスが展開されているDNPプラザでは、それぞれのパートに複数の担当者がいます。提供するサービスのクオリティを上げるためには、所属を超えた担当者間のコミュニケーションは必須です。丸善雄松堂が重視しているのは、お客様との価値共創、パートナーシップの構築であり、そのためにも関係者同士の目的を共有したコミュニケーションは重要です。お客様とさまざまなヒト、モノ、コト、場をつなぎ、新たな価値を生み出す。そのことにつながる活動すべてが、重要なノウハウとして蓄積されていきます。今後も丸善雄松堂は、150年間築いてきた産官学民のつながりを大切に育み、「知とまなびのコミュニティ」の拡大と、市場の拡大を目指していきます。
